初期研修

プログラムの特徴

当院は、緩和ケアを含む22診療科を配した総合診療型・中規模・急性期病院です。
従来より、初期臨床研修として、プライマリ・ケアの習得と全人的医療を目指したスーパーローテート型研修を行っています。

各科では、医長をはじめ各スタッフがマンツーマン方式によるきめ細かい指導を心掛け、画一的になりがちな大規模病院や症例に偏りのある小規模病院と異なり、個々の研修医の能力や希望に柔軟に対応しています。


コース例

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1年 内科
(総合)
救急 内科(内分泌・代謝・血液・消化器) 麻酔 内科(循環器) 救急(救急内科) 外科 救急(救急外科)
2年 整形外科 脳神経外科 小児科
精神科
地域医療
産婦人科
緩和ケア 小児科 選択

印は外部研修
精神科:松崎病院もしくは名古屋医療センター
地域医療:星野病院
産婦人科:豊橋市民病院もしくは名古屋医療センター

印は当院もしくは名古屋医療センターを選択


指導医から一言

研修医の個人としての人格を尊重します

患者さんを中心とした対話を重視した指導を、指導医一同が行うことをモットーとしています。患者さんの現在の状態を把握して、経験とEBMに基づいた適切な医療を指導していきます。地域連携の重要性、患者の権利の尊重、医療事故への対応、院内感染対策等も適切に指導していきます。

プログラム責任者  佐藤 健



当院の概要

当院は平成17年3月1日に国立療養所豊橋東病院と国立豊橋病院を統合し、61,000m2の広大な敷地に新築オープンしました。

「循環器疾患」「がん」「内分泌・代謝性疾患」「重症心身障害」を中心に、ナショナルセンターとの連携の下に、専門的な医療、臨床研究、教育研修及び情報発信の機能を備え、22診療科、388床のベッド数を有する総合医療施設として本格稼働しています。

また平成29年には日本医療機能評価機構認定病院一般病院2<3rdG:Ver1.1>認定となりました。

高度医療としては循環器科における冠動脈インターベンション、脳神経外科における血管内治療、外科における肝・胆・膵難治癌や乳癌の手術、整形外科における人工関節置換術、外傷やリウマチ疾患治療などに特色があります。

その他、全室個室の緩和ケア病棟の存在により、癌の診断、治療そしてターミナルケアと癌患者に対し幅広い対応が可能です。
また年間約7,900人の急患、救急車搬送数も約3100件を受入、平成19年、23年、28年には愛知県より救急医療事業に推進に寄与したとして表彰を受けました。

今後もより充実した地域医療を担う中核的機能病院を目指します。


研修内容の紹介

一般救急研修

既に、内科疾患を一通り履修した皆さんが、common discaseをはじめ主に内科系各種疾患を救急部門で初期対応して頂きます。入院を要する場合は、そのまま担当医となり、主治医となる上級医の指導の下に、入院診療を行うことができます。

担当する入院患者数は最大。同時5名としています。その中で、例えば、急性腹症として入院した症例では、消化器科主治医の指導の下に精査・診断を試み、手術が必要と判断されれば、希望に合わせて、消化器外科へ患者さんと共に移動し、手術にも参加、その後は外科医として術後の管理をして頂くことも可能です。患者さんの入院から退院まで担当医として診て頂き、当該疾患を十分に理解して頂きます。

また、当院では、循環器部門が急性冠症候群の緊急治療を扱うとともに、総合内科部門、代謝部門ではメタボリックシンドロームの治療・予防を扱っています。救急疾患、慢性疾患の急性増悪をともに学ぶことができる態勢を整えています。血液・呼吸器・膠原病疾患についても、スタッフー同、日常一般診療に情熱をもつて取り組んでいます。

一般外科研修

当科では、経験豊富なスタッフが、食道・胃・大腸・肝臓・胆道・膵臓などの各種の消化器がんを対象に手術を手がけています。特に、肝・胆道・膵などの難治性のがんの治療には、精通しています。病気の進行度やQOLを考慮にいれて、化学療法なども含めた集学的治療を提供し、質の高い、個々の患者さんの立場に立った優しい医療を心がけています。

また、胆石症に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術は経験豊富であり、術中胆道造影を確実に試行して安全な手術を心がけています。

乳腺疾患に関しても、最新のマンモグラフィーなどを用いた乳がん検診から診断・手術とともに、術後のホルモン療法化学療法までを含めた集学的な医療を提供しています。

救急部門にも力を入れ、急性虫垂炎や腸閉塞、腹部外傷、消化管出血、穿孔性腹膜炎などの緊急手術を要する疾患にも当院救急システムのもとに迅速・的確に対応しています。


小児科研修

当科は、一般小児科および小児科二次医療機関であり、中学生以下の小児の内科的な疾患を担当しています。対象の疾患は呼吸器感染症や消化器感染症などの急性の感染症が中心となっていますが、てんかん等のけいれん性疾患や、低身長等の内分泌的疾患、アレルギー性疾患等の小児の慢性的疾患の管理もおこなってます。

また、重症心身障害児(者)病棟40床も担当し、障害児(者)の管理もおこなっています。


整形外科研修

外傷・骨折、各種関節疾患から脊椎脊髄疾患まで症例は豊富で平成18年度は整形外科医3人で436例の手術がありました。

平成19年度は医師4人、平成25年度は5人体制になり、年間900件ほどの手術を行っています。研修医も重要な医療の担い手として期待されておりますが研修病院としては比較的小規模の病院であるため、整形外科と他科とのコミュニケーションも良好で充実した初期研修ができるものと考えております。


循環器科研修

循環器疾患に特化し、2〜 3か月の短期集中コースも可能です。
当科は、年間500例前後の心臓カテーテル検査および治療を行っており、急性冠症候群など救急循環器疾患に24時間対応しています。

経験豊富な指導医のもと、「読むより見る、見るより触る、触って積極的に患者さんの治療を行う」という方針で、救命救急、心肺蘇生から高血圧、心不全などの慢性疾患管理まで幅広く積極的な研修を予定しています。

当科研修を修了した時点で、「IVH挿入は自信がある」と胸を張れる程度の基本的手技を習得していただけることを期待しております。

麻酔科研修

協力型コースでは2〜 3か月の研修を考えています。
技術的には、気管内挿管や末梢および中心静脈路の確保、動脈穿刺などの習得を目指して頂きますが、術前・術後の回診や術中及び集中治療室での患者管理を含んだ全人的医療の研修を行って頂きます。

スタッフ全員が日本麻酔科学会指導医の資格を持ち、市中基幹病院での膨大な症例の指導経歴があります。診療各科精鋭が集い、また連携もよいのが当院の強みです。

この新しい魅力あふれる病院で一緒に働いてみませんか。まだ研修医募集が若干名ということですので、指導を受ける環境としては大変恵まれたものになると思います。


脳神経外科研修

当院には、神経内科がないため、脳神経外科医にて神経疾患全般をみています。
当科の特徴としては、先ず積極的に救急医療に取り組み、24時間態勢で診療にあたっています。年間入院患者数は700名を超え、その約半数が脳卒中、次いで頭部外傷、腫瘍の順で、これら疾患に対し、経験豊富な専門医が最新の治療を行っています。

外科的治療では、手術ばかりでなく、頚動脈ステント留置術、神経内視鏡システムを導入し脳血管内治療にも積極的に取り組み、成績の向上に努めています。

また、常にコメディカルを含めたチーム医療を原則とし、リハビリスタッフやNSTとは定期的なチームカンファレンスを行っています。医療の標準化や地域医療連携の推進のため、院内地域連携クリニカルパスの導入にも積極的に取り組んでいます。


地域医療研修

研修2年目の必修科日として1ヶ月間の研修を行います。
新城市北部・山間での僻地医療です。都会では味わえない人間味溢れる日常診療を体験して頂くと共に、医師として、地域の住民の健康保持・増進に全人的に対応する為に、地域における公衆衛生活動の実際や制度の概略を理解し、医療活動との連続性および関連性についても学んで頂きます。


緩和ケア・ホスピス研修

ホスピス、緩和ケアの精神は人が人をみるという医学の本流に位置する考え方であり、すべての医師は病気の治せない段階に必ず直面するのです。死は人間に必ず訪れるものであり、より良い死の看取りに失敗したときこそ、医学医療は敗北と捉えるべきであると考えます。医師は治る患者のみでなく、治らない患者にこそ、真剣に向き合う姿勢が必要になります。そこにホスピス・緩和ケア病棟の存在意義が現在クローズアップされているのです。

しかし欧米先進国に比べ、緩和ケア分野の日本での普及は立ち遅れています。患者の心と体の苦悩への対処、医師のコミュニケーション教育、死生観の確立、家族へのケア、遺族へのケア、チーム医療、医師と患者との信頼関係の構築など、緩和ケアの精神には医師の研修として非常に重要な項目を多く含んでいます。

当院の緩和ケア病棟は、規模も48床と全国比較でも大きな規模の病棟であり、取り扱い患者数、看取りの数なども現在全国有数の施設に成長してきています。まだ全国でもホスピス・緩和ケア病棟を備えた研修指定病院は少ないのが実情です。緩和ケアの研修ができるということは他施設と異なるもっともユニークな部分であり、大変重要な要素であると思います。医師としての基本姿勢の確立に緩和ケアを経験することはとても大切であり、人間的成長に役立つものとして考えています。
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