豊橋医療センターの薬剤部は、調剤・注射室、製剤室、医薬品情報管理室からなり、総勢15名の薬剤師が勤務しています。
1名は、治験薬剤師として臨床研究部の治験管理室に所属しています。薬剤部では、調剤薬・注射薬 の調剤業務は勿論のこと、薬剤管理指導、製剤業務、医薬品情報管理、医薬品購入・保管管理などを通じて、薬剤師の職能を生かし、医薬品の適正使用並びに安全使用に貢献しています。
2017年度からは病棟薬剤業務実施加算の算定を開始しました。これにより、薬剤師が入院患者さんに対してこれまで以上に薬物療法における有効性・安全性の把握を行い、より良い薬学的管理を提供しています。
また、当院の薬剤師は、各種専門・認定などの資格を多数有しており、栄養サポート、感染制御、緩和ケア、褥瘡対策、医療安全、がん化学療法、医療情報システムなどの病院全体に係るチーム医療に積極的に参画し、質の高い医療の提供に寄与するように尽力しています。
地域連携にも力を入れており、地域の薬局と連携をとりながら患者さんにより適切な薬物療法を継続的に提供できるように取り組んでおります。薬学生の薬学教育6年制の長期実習受け入れ施設として認定実務実習指導薬剤師を中心に後進の指導にあたっています。その他に薬剤部では他の部署と連携して各種の業務改善活動に薬剤師が取り組んでいます。
診療報酬に関するお知らせ
当院は、後発薬品や一般名処方を推奨している医療機関です。またバイオ後続品についても積極的に使用しています。
詳細は下記をご確認ください。
院外処方せんについて
当院では、厚生労働省の方針に基づき全面院外処方せん発行を原則としています。
豊橋市薬剤師会の協力のもと会計窓口に隣接して院外処方コーナーを設け、患者さんのご希望の保険薬局を紹介しています。
院外処方を受け取った患者さんは、診察終了後、病院内からご自身の希望する院外薬局(かかりつけ薬局)へ事前に処方箋をFAX送信いただく事で、薬の受け取りがスムーズにできます。
調剤薬局へ直接処方せんを持って行くよりも早く薬の準 備を始めてもらえるので、待ち時間が短縮でき、時間を有効活用することができます。
どうぞご利用ください。
※平日8時30分〜13時00分まで利用できます。
院外処方箋における問い合わせ
[院外院外処方箋における医師への疑義紹介]疑義照会がある場合は、電話でお問い合わせください。
疑義照会を行った内容と処方医からの回答内容については、変更調剤報告書に記入し、薬剤部にFAXをお願します。
豊橋医療センター院外処方箋における問い合わせ簡素化プロトコルについて
当院では、薬物治療管理の一環として、調剤上の典型的な変更に伴う問い合わせを減らし、患者への薬学的ケアの充実および処方医師の負担軽減を図る目的で「院外処方箋における問い合わせ簡素化プロトコル」を運用しております。
本プロトコルの運用にあたっては、プロトコルの趣旨や各項目についてご理解いただいたうえで、合意を交わすことを必須条件としております。
本取組みへの参画をご希望される薬局は、薬剤部へお問い合わせください。
豊橋市薬剤師会と当院は合意を交わしています。豊橋市薬剤師会に所属する薬局は、手続き不要です。
- 院外処方せんにおける疑義照会簡素化のプロトコル(PDF:365KB) 2024年3月1日作成
- プロトコル合意書(WORD:49KB) 2024年3月1日改訂
- 院外処方せん変更調剤報告書(WORD:23KB)2025年11月20日作成
院外処方箋における疑義照会の簡素化プロトコル問い合わせ先
[豊橋医療センター薬剤部 薬剤部長]E-Mail:314-dp@mail.hosp.go.jp
電話番号:0532-62-0301 (代) 平日9時から17時
お問合わせはメールでお願いいたします。1週間以上返信がない場合には、電話にてご連絡ください。
調剤業務
医師の処方に対して、薬剤師が責任を持って処方監査を行い、必要に応じて疑義照会した上で、お薬を調剤しています。
調剤薬については、医師・看護師と連携して、錠剤の一包化、剤型の変更など患者さんの状況に適した形での調剤 を行っています。
注射薬については、使用現場での薬剤の取り違え防止などの安全性向上の観点から1施行単位で薬剤師が取り揃えています。
また、処方箋に検査値を印字することにより、患者さん個々の腎機能、肝機能を確認しながら調剤を行っています。
≪散薬調剤≫
≪注射薬調剤≫
薬剤管理指導業務・病棟薬剤業務
入院中のお体の状態にあわせたお薬を提案させていただきます。
入院患者さんに対して、病棟担当薬剤師が服薬指導、服薬支援を実施しています。
原則として、患者さんが入院時に持参されたお 薬の確認についても病棟担当薬剤師が実施しております。
医師、看護師等と投与、保管、代替薬等に関する情報を共有し、入院中も必要なお薬を安全に使用できるように関わらせていただきます。
同時に薬学的な管理として、処方薬剤の投与量、投与方法、投与速度、飲み合わせ、重複投薬、配合変化等の確認や使 用薬剤の効果、副作用等に関する状況把握を実施し、患者さんがより適正且つ安全にお薬を使用できる手助けをしています。
入院時にお薬を確認し、
主治医に報告している様子
- 入院目的、既往歴、アレルギー歴、薬歴、その他患者背景
健康食品・OTC薬の使用 等の確認 - 処方薬自己管理の可否
- 医師の治療方針、他科受診等の確認
- 持参薬の確認
また、退院時には退院時に処方された薬剤、入院中に副作用が発生した薬剤 、服薬の状況及び投薬上の工夫・指導の要点、退院後の服薬に関する注意点などを必要に応じてお薬手帳や退院時薬剤情報サマリーに記載し、次回外来時にかかりつけ薬局等に提示をお願いしています。
退院時に自宅での薬剤管理の注意点について指導している様子
中止したお薬も丁寧に説明させていただきます。
製剤業務
抗悪性腫瘍剤の調製は原則として薬剤師が安全な環境下で実施する必要があります。
当院では、安全キャビネットを用いた無菌環境下で抗悪性腫瘍剤の注射剤の調製を薬剤師が患者さん毎に投与経路、投与速度、投与間隔等の確認を行った上で実施しています。
また、クリーンベンチを用いて生物学的製剤や中心静脈栄養剤の注射剤の調製も実施しています。製剤室では、臨床サイドの要望に応じて各種院内製剤の調製も実施しています。
安全キャビネットによる抗がん剤調製
医療者の曝露防止や適正な投与量を正確に調製することが目的
抗がん剤調製
クリーンベンチによる中心静脈栄養(TPN)調製、ワクチン調製
感染予防、清潔操作が目的
中心静脈栄養(TPN)調製
ワクチン調製
外来指導業務
外来化学療室ではがん専門薬剤師を含む薬剤師が、抗がん剤治療を受けられる患者さんを中心に、薬剤指導を行っています。
担当薬剤師は、医師、看護師などの医療スタッフと情報を共有し、患者さんに外来での最適ながん化学療法を提供できるようにチーム医療に努めています。
薬剤師は、がん患者さんの抗がん剤が投与スケジュール(レジメン)通りに投与されているかの確認や併用薬の抗がん剤との飲み合わせ、内服抗がん剤の指導、オピオイド (医療用麻薬)の服薬指導などを行っています。内服抗がん剤では服用方法・スケジュールを分かりやすく説明することで、治療効果を落とすことなく副作用への対応が出来る体制となっています。
当院では地域完結型の医療を提供することを目的としているため、地域のかかりつけ薬局とも連携をとって、お薬手帳に治療内容や副作用情報などを記載して、情報共有しています。
担当薬剤師による患者さんの抗がん剤
投与スケジュールの確認作業の様子
外来化学療法室での薬剤指導の様子
令和6年9月より、外来で化学療法を受けられる患者さんに対して、薬剤師による診察前問診を開始しました。
落とすことなく副作用への対応が出来る体制となっています。採血結果が出るまでの時間を利用して、治療薬等の服薬状況の確認や問診表から副作用対策に必要なお薬を主治医に提案させていただきます。そして外来診療をより円滑にかつ患者さんに寄り添った治療を提供させていただきます。
問診票
医薬品情報管理業務
薬剤部では、お薬に関する情報を幅広く収集し、薬剤の適正使用のための情報を病院全体に提供する役割を担っています。
院内医薬品集を隔年に整備するとともに医薬品情報誌(Drug Information News)を月2回発行し、採用薬剤の情報、医薬品や医療機器の適正使用に関する情報、薬剤に関するトピックスなどの情報を実際の業務に役立つ形で提供しています。
また、医師の協力のもと重篤な副作用の情報収集を行い、医薬品の市販後調査の一環として厚生労働省への副作用報告を行っています。
DIニュース
最新の情報や適正使用情報など院内に周知
医薬品に関する問い合わせ対応
各部門からの医薬品に対する 問い合わせに対応
取り扱えるように情報提供しています。
製薬企業関係者の方へ
院内での情報提供活動については下記文書を確認および記入の上、DI担当者またはDI専用メールでご提出ください。(※DI専用メールアドレスは薬剤部内に掲示しております。)
- 豊橋医療センター MR等の情報提供活動に対する取り決め(第1版)(PDF:148KB)
- 医薬品情報提供活動許可(PR)申請書(EXCEL:54KB)
- MR(担当責任者)登録用紙 (MONITARO未登録者のみ)(EXCEL:60KB)
医薬品購入・保管管理
国立病院機構では、同効薬の整理、ジェネリック医薬品の採用にも積極的に取り組んでおり、「後発医薬品のさらなる使用促進のためのロードマップ」に掲げられている平成30年3月末までの後発医薬品の数量シェア60%を平成26年度末に達成しています。更なる目標として平成30年に80%になることを目指して取り組んでいます。
薬剤部内だけではなく、病院内の医薬品保管・管理全般に薬剤師が積極的に関与しており、患者さんへお薬が適切な管理のもとでお届けできるように、厳密な取り扱いが必要な薬剤については注意喚起を行っています。
医薬品の発注
医薬品をバーコードで読み込んで発注
医薬品の納品・検品
期限やLot、医薬品の確認

※薬剤事務助手さんにも、業務補助していただいています。
薬学生の実習制度
当院は、薬学教育協議会東海地区調整機構を介した薬学教育6年制の長期実務実習の受け入れ施設として登録されています。
薬学生の長期実務実習は医療現場における薬剤師の役割を体得するとともに、臨床に係る実践的能 力を培うために必須のものとなっています。
当薬剤部では、実務実習モデル・コアカリキュラムに対応した参加型の質の高い実習を心がけています。
実務実習期間中は、患者さんをはじめ関係者の皆様にご協力をお願いすることがありますが、ご理解のほど、宜しくお願いします。
※薬剤部業務および病棟での患者さん指導業務、チーム医療、他部署見学を行います。
業務改善活動(QC活動)実績
薬剤部では、QC手法を用いた業務改善活動に積極的に取り組んでいます。
この活動は、国立病院機構本部に評価され、平成29年度 国立病院機構QC活動奨励表彰全国最優秀賞を受賞いたしました。
また、平成26年度にも全国特別優秀賞を受賞しており、平成27年度、平成28年度はグループ担当理事表彰で最優秀賞を受賞しています。
また、令和6年度においては、グループ特別優秀賞を受賞しました。
この経験を生かし、病院全体に対して業務活動伝達講習を行い、質の高い医療を提供できるよう貢献しています。
認定・資格
薬剤師の有している資格
| 日本薬剤師研修センター認定実務実習指導薬剤師 | 4名 |
| 日病薬病院薬学認定薬剤師 | 3名 |
| 医療薬学会がん専門薬剤師 | 1名 |
| 外来がん治療認定薬剤師 | 1名 |
| 日病薬感染制御認定薬剤師 | 2名 |
| 抗菌化学療法認定薬剤師 | 2名 |
| 日本DMAT登録 | 1名 |
| 日本静脈経腸栄養学会栄養サポート(NST)専門薬剤師 | 1名 |
| 日本小児難治喘息・アレルギー疾患学会小児アレルギーエデュケーター | 1名 |
| リウマチ登録薬剤師 | 1名 |
| 骨粗鬆症マネージャー | 1名 |
| 周術期管理チーム認定薬剤師 | 1名 |
| 日本臨床薬理学会認定CRC | 1名 |
業績
論文
著者 |
タイトル |
掲載誌 巻(号):頁 |
|---|---|---|
| Hiroshi Hamada, Masaki Futamura, Hiroto Ito, Ryoko Yamamoto, Kenji Yata, Yasumasa Iwatani, Hirotaka Inoue, Noriaki Fukatsu, Hirokazu Nagai, Yoshinori Hasegawa | Association of a third vaccination with antibody levels and side reactions in essential workers: A prospective cohort study | Volume 41 Issue 9 24 February 2023 Pages 1632-1637 |
学会発表
演題または表題名 |
発表者・共同発表者及び(施設名) |
発表した会等の名称又は書籍雑誌名 |
|---|---|---|
| 育児休業・育児時間の取得に対する調査及び 「働くママ薬剤師 pharMAMA」活動の取り組みに対する評価 | 細江 慎吾・井上 裕貴(豊橋医療) 加藤 雅斗(日本医療研究開発機構) 山本 正和(金沢医療) 磯部 忠良(静岡てんかん) 安藤 舞(名古屋医療) | 第77回国立病院総合医学会 |
| MBTI®が国立病院機構病院薬剤師開発プログラムに及ぼす影響について | 井上 裕貴(豊橋医療) 平島 学・田淵 克則(名古屋医療) 深見 和宏(静岡医療) | 第77回国立病院総合医学会 |
| 重症心身障害児(者)における酸化マグネシウムの投与量に対する胃酸分泌抑制剤が与える影響の検討 | 李 妍周(豊橋医療)・安達 尚哉(富山)・小川 豪志(富山)・平野 隆司(豊橋医療)・服部 昇二(富山) | 第77回国立病院総合医学会 |
| 東海北陸国立病院薬剤師会所属施設における医薬品使用期限管理の現状調査 | 伊藤 朱里・矢野 涼子(医王) 加藤 瑛一・岩田 あやみ(長良医療) 森下 拓哉(金沢医療) 後藤 拓也・山内 貴子・田淵 克則・吉田 知由(名古屋医療) 井上 裕貴(豊橋医療) | 第77回国立病院総合医学会 |
| 進行大腸癌に対するトリフルリジン/チピラシル+ベバシズマブ隔週投与レジメンの有効性、安全性および治療関連日数についての検討 | 竹田 あかね・吉田 知由(名古屋医療) 井上 裕貴・平野 隆二(豊橋医療) 近藤 建・竹田 伸・末永 雅也・片岡 政人(名古屋医療外科) 加藤 恭子・北川 智余恵(名古屋医療腫瘍内科) 伊藤 武・山下 克也(豊橋医療外科) | 日本臨床腫瘍薬学会学術大会 (JASPO2024) |
| 東海北陸国立病院薬剤師会業務推進委員会におけるプレアボイド活動の取り組み | 酒谷 健斗(金沢医療) 竹田 あかね・安藤 舞・山内 貴子(名古屋医療) 井上 裕貴 (豊橋医療) | 第77回国立病院総合医学会 |
| がん化学療法における薬薬連携による処方提案の妨げとなる要因の実態調査研究 | 小川 純明・宮崎 雅之(名古屋大)杉本 智哉(トヨタ記念病院) 地引 勝(日本調剤)村上 仁志(豊橋市民病院) 中村 敏史(春日井市民病院) 井上 裕貴(豊橋医療)山口 智江(中部労災病院) 佐々木俊則(三河乳がんクリニック) 佐藤由美子(西部医療) 堀田 和男(愛知医科大) | 日本臨床腫瘍薬学会学術大会 (JASPO2024) |
| 外来がん化学療法における薬剤師の患者に対する情報提供体制の満足度調査 | 渡瀬 貴子・井上 裕貴・長岡 宏一(豊橋医療)・中尾 友紀(長良医療) | 第34回日本医療薬学会 |
| 外来がん化学療法における薬薬連携体制の構築に関する保険薬局薬剤師へのアンケート調査 | 中尾 友紀(長良医療)・渡瀬 貴子・井上 裕貴 (豊橋医療)・平野 隆二 (名古屋医療) | 第34回日本医療薬学会 |
| 中規模施設における薬剤師業務のタスクシフトの現状 〜リスキリングと持続可能な業務体制の構築〜 |
井上 裕貴 (豊橋医療) | 第78回国立病院総合医学会 シンポジウム |
| トレーシングレポートによりオキサリプラチンの遅発性過敏症の重症化を回避できた直腸がんの一例 | 小久保 維菜・井上 裕貴・竹田 あかね・長岡 宏一(豊橋医療)・小坂 隆宏(スギ薬局東岩田店)・伊藤 武・山下 克也(豊橋医療外科) | 第78回国立病院総合医学会 |
